
河村織物の入り口に天井までずらりと並んだ糸棚です。美しいですね。河村織物のつづれ帯を愛用している私としては、その工程には以前より興味をもっていました。
ご縁ある方にお連れいただき京都西陣の工房を尋ねることができました。
「百聞は一見にしかず」、長年にわたる技が受け継がれている様子はその帯の華やかさとは対照的に地味で粛々とした機織りの場でした。
数名の職人さんをもつ河村織物は100年ほどの織りの歴史をつないでいます。茶室もある離れの織り場からは静かでリズミカルな音が響きます。
精緻は技術のプロセスを知るにつれ日本人の美意識の高さと技の確かさを感じたひと時でした。
帯を織るには裏から横糸をとおします。よって、出来上がりの柄は手元の下においた鏡に写し確認します。
こちらは、引き箔錦という織り方で帯を織っています。絹の横糸が何色かおいてあります。手元にある長い棒には金箔(銀箔)の糸をひっかけて通すもの。下にある鏡にできあがり(表の柄)を写し、確認をしながら作業をすすめます。
現在では手ばた織りといえども縦糸はコンピューターの手も借ります。つい10数年前まではこのような段ボールに穴をあけた紋紙という織りの図面を使用していました。
高い、たかい!
たて糸5000本ほどの極細の隙間によこ糸をとおすのも人の手によります。その長さは一度に帯地8本分組みます(たて糸約40m分)。
縦糸の設計図はPCに入力しながらも、最後はやはり職人さんの感と勘!
石のはいったかごはこのように天井に届くほどのルートによりひっぱられています。
柄は細かい方眼紙にかかれたものは、まさに楽譜。
席の左側には緯糸が準備してあります。
どの帯も何世代にもわたり使ってもらえるようにと心をこめて織っています。
河村の袋帯
河村の袋帯
河村の袋帯
河村の袋帯