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寄席はちょうどいい環境

きもので気軽に「和」に触れられる。

Vaudeville is Suitable Place for Kimono
~ experience Japanese spirit ~

雑誌『日経トレンディ』2005年5月号 掲載

【取材こぼれ話】

『日経トレンディ』2005年5月号 表紙

この秋、人間国宝の桂米朝氏(83才)が叙勲された。落語家では初のことだという。漫才ブームも賑わいをみせているが、やはり落語の洗練された人物表現は楽しい。ゆかたでも小紋でも気軽に立ち寄ることができる空間も庶民的で楽しい。新宿ルミネのよしもとにもきもので行くが、やはり落語の世界観にきものはよく似合う。この取材では当時落語家を主人公としたTV番組『タイガー&ドラゴン』長瀬くんが私の写真の横に掲載という僥倖?!にわくわくしたことも申し添えておく。

【本日のきもの】

小紋の袷:カトレアの花が舞い散るような華やかで楽しい柄


歌舞伎や文楽はもちろん、最近、寄席で着物姿の女性をよく見かけるようになった。ここ数年の着物ブームの影響も大きく、特にリサイクル着物市場は、5年前の約6倍に伸びている。

小紋の袷:カトレアの花が舞い散るような華やかで楽しい柄

30年ほど前の着物ブームと大きく違うのが、この流行が100%自己実現を目的としていることだ。儀礼や人のためではない、あくまでも自分が格好よく見られたい、アイデンティティを主張するために着物を着たい。そのためには、着物姿でも浮かない場所で、自分を光らせることができ、なおかつ経済的にも気軽に行ける場所が欲しい。それにまさにぴったりのインフラがそろっているのが寄席なのではないか。周囲の20代から40代の男女に尋ねてみたのだが、たとえ着物未経験者であっても、「着物を着て寄席に行ってみたい」と話す人は多い。着物で歌舞伎座はちょっと敷居が高いという人でも、寄席なら値段も雰囲気も入りやすいし、感覚的にも“ちょっと粋”なところが魅力的に映るようだ。そして一度出かけると、今度は落語の世界にはまる。そこに描かれているのは、江戸時代の話ではあるが、いつの世も変わらない庶民の世界で安心感があるからだ。

共同体の結びつきが薄れた現代は、一人の時間をどうデザインするかという「孤独力」が問われている。その理想形の一つが、一人で着物を着て外出すること。一人の落語家の話芸を客それぞれが想像力を働かせて楽しむ落語は、まさに一人向きのエンターテインメントだろう。

by @kazumiryu 『日経トレンディ』2005年5月号 紙面

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